うなぎがおいしい理由とは

なぜうなぎは美味しいのか
うなぎはなぜこんなにも美味しいのでしょうか。今回はその理由についてご紹介したいと思います。
うなぎが美味しい理由、それは様々ですが、炭火焼きがひとつのポイントとなっています。
炭火で焼いたうなぎは美味しい
うなぎの食べ方として代表的なのは蒲焼きですね。蒲焼とは身を開いて中骨を取り、串を打って素焼きをして、たれをつけて焼きます。この際に適しているのが「炭火焼き」です。
木を蒸し焼きにしたものが炭で、主成分は炭素です。
この炭素が空気中の酸素と結びつくことで燃え、300℃以上もの高温となります。
炭火の最大の特徴は、ガスの火よりも4倍以上の赤外線を放射することです。この多くが遠赤外線と言われています。
通常ガスの火による熱は風や空気の影響を受けますが、遠赤外線は光なので風や空気に流れることはありません。
なぜ炭火焼きをするのか
よくスーパーなどの売り場で売られているうなぎには、炭火焼きと表示された商品があふれています。しかしその大半がガス焼きラインの一部に炭を敷き詰めて、炭とガス併用焼きだと言われています。
メインはガスで、炭は香り付け程度にしかなっていません。
ではなぜ炭火焼きで焼いた方がいいのでしょうか。それは当然美味しく焼き上がるからです。
炭火で焼くと表面はサクッと中はふっくら仕上がります。
魚や肉のたんぱく質は90℃以上になると固く締まり、肉汁が絞り出され失われてしまいます。たんぱく質の加熱温度は85℃程度で充分なのです。しかし低音で焼くと焼き時間が長くかかり、その間にうまみ成分は逃げ出してしまいます。
しかし炭火で調理すると炭火は遠赤外線が直接届く為、短時間で高温となり効率よく加熱ができます。遠赤外線の効果で、表面のたんぱく質を高温で焼き固めるためうまみ成分は中に閉じ込めることができます。
さらに、その熱がほどよく中に伝わるので、外側はパリッと焼き目がついて香ばしく、中はふんわりと焼き上がり、うまみもキープされるのです。
金串を打ってから焼く
炭火で焼くことで外はパリっと、中はふんわりと焼きあがります。しかしただ炭火で焼くだけでは、あのうなぎのふっくらとした食感は出すことはできません。
うなぎのしっかりとしたふっくら感を出すために必要なのは、うなぎの身に「金串を打ってから焼く」ことです。
網を使って焼く方法ではおいしく焼けないのです。
なぜ網焼きではおいしく焼けないのでしょうか。
うなぎを直接網で焼くと、うなぎ自身の重みで身が潰れてしまったり、網に置くことで熱がうまく伝わらなくなるためです。
網の接触面が増えるということは、フライパンで焼いたのと同じような仕上がりになってしまいます。また網の形がついてしまうこともあるのです。
逆に金串を打って炭火で焼くと、身が金串からぶら下がるような状態となります。
炭火とうなぎの間に網がないことで、障害物がないため100%熱が伝わりますし、金串を打つことで炭火の熱が効率よく伝わり、身を通る金串が熱されることで内側から熱を伝えていくこともできるのです。
金串を使って焼くことはふっくら感を出すにはとても大切な作業です。
また焼いた時に出る汁が炭に当たると煙が上がります。その煙がうなぎをいぶすため風味も加わり、あのおいしいうなぎの蒲焼となるのです。
まとめ
うなぎがなぜおいしくなるのか、それは炭火で焼くこと、またうなぎに金串を打って焼くことがとても大切なポイントです。
そうすることでうまみ成分が中に閉じ込められるため、ぱりっとした香ばしいあのうなぎとなります。
また金串を打つことで炭火の熱を直接うなぎに伝えることができますし、焼く際にでる煙がいぶす効果もあるため風味が加わっておいしいうなぎとなります。
スーパーで買ったうなぎも美味しいですが、ぜひ自分のお気に入りのお店のおいしいうなぎを食べてみてください。